ちかたび。

旅の記録。主に一人旅、離島旅、ミニベロ旅。

2020年 ミニベロと行く「かきしま海道」&広島、ちょっと呉①かきしま海道

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コロナ禍もあり再び注目されている自転車。自転車を地域の活性化につなげようという動きが各地にみられ始めています。なかでもサイクリストの聖地と言われる「しまなみ海道」に代表されるサイクリングロードを擁する瀬戸内エリア、さらにそのなかでも広島はサイクルツーリズムで最も成功している県のひとつなのではないかと個人的に思います。

昨年、初めて尾道から今治の「しまなみ海道」を走りました。瀬戸内の海と島、島と島をつなぐ個性的な橋、穏やかな気候、分かりやすいコース、多数の補給ポイントやトイレ、困ったときのレスキューサービス・・・・初心者でも上級者でも楽しめるのが「しまなみ海道」です。

 

私が走ったとき、広島側では、朝早くからボランティアとおぼしき人が道を清掃する様子に何度か遭遇しました。ボランティアの人は、通過するサイクリストに、「おはようございます」「頑張って下さい」などと声をかけていました。私もかけてもらいました。愛媛側では、(たまたまかもしれませんが)、そういった姿は見られませんでした。景観のダイナミックさや、今治に入る来島海峡大橋雄大な姿に感動しましたが、道そのものがきれいだったのは、広島側だったと感じました。

 

前置きが長くなりましたが、広島県が実施している観光復興のための補助金を利用して、格安で広島一人旅(with バーティエア)に行ってきました。

金曜夜に飛行機で広島に入り、翌日は早朝から宮島や平和記念公園などを散策、午後はオンラインで仕事(^^;)、最終日はかきしま海道のサイクリングです。

 

 

瀬戸内エリアには、海道と名の付く7つのサイクリングロードがあります。

昨年は「さざなみ海道」を約半分(呉~尾道の全コースのうち、竹原~尾道)と、しまなみ海道尾道今治)を走りました。

今回は、「かきしま海道」(広島港~呉駅)です。しまなみ海道ほどメジャーではないですが、見ごたえ・走りごたえのある道でしたよ。約74㌔のコースですが、途中で道を間違えたりして78㌔、5時間で走り終えました。あまりにも景色が良くて、写真を撮るために、何度も何度も止まってしまうほどでした。

 

広島駅から、路面電車で広島港(宇品港)に向います。35分くらいでしょうか。バスの路線もありました。

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港について切符を買うと(現金のみ)、次の船は3分後に出るとのこと。自転車を袋に入れたまま、乗船です。写真を撮る時間もありませんでした(^^;

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人々の生活の路線なのでしょう、30分ほどの短い距離ですが、大きなカーフェリーでした。

到着した江田島の切串港がスタート地点です。自転車を組み立てていると、同じ船に乗っていた3人組のサイクリストの一人に話しかけられました。「どこまで行くの?」と聞かれたので「呉まで」というと、「結構距離あるよ。頑張るね」と。はい、頑張ります!お兄さんたちは、江田島を走り、再び切串から広島に帰るとのことでした。

地元のおじいさんにも話しかけられました。気候が温暖なこと、港近くの学校は廃校になり近く工場が建つこと、若い人は都会に出て行ってしまうこと、サイクリングコースの一部が昨年の台風の影響で通れないかもしれない(けど、自転車は大丈夫かな、とも)こと、そんな話を聞かせてもらいました。

 

かきしま海道はブルーラインが引いてあり、比較的わかりやすいところではありますが、港から出たときにどちらに向っていいか分からず、最初から間違えてしまいました。サイクリングロードあるあるだと思うのですが、地元の人にとって間違えようのない場所にはラインや看板がないところが多いです。初めての人や、私のように極度の方向音痴には分かりませんよ~

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呉までの距離(逆方向は切串までの距離)が書いてあったり、ブルーラインが引いてあります(^^♪ ところどころ、ない場所もあります^^;

走り出してすぐに、瀬戸内の穏やかな海が見えてきます。かきしま海道の名称の由来でもあるのでしょう、養殖の牡蠣の棚が数多くみられます。大小の島々も、海沿いの道に素晴らし景色を作り出しています。残念なのは呉方面に向かうときは海側ではなく、車道を挟んで海となります。呉から走った方が、景観はより良いかもしれませんね。

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サイクリングロードの大部分が、海!牡蠣!島!の景色で、テンション上がります。

 

時折、市街地も走るので、コンビニやトイレなど補給場所にも困りません。広島や呉に行くための港もあちこちにあり、トイレなども借りられそうでした。

平坦な場所が多いですが、数か所、上り下りもありました。私でも上れる坂なので、クライマーの皆さんには物足りないかも?

江田島から呉の倉橋島にわたるときの早瀬大橋に上る坂が一番大変でした。橋がすごく高い場所にあって、通るのも実は怖かったのですが(^^;)橋の上からの景観の美しさは、怖さとあいまってドキドキでした。

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赤いアーチの「音戸大橋」のたもとには、「清盛塚」「音戸の瀬戸」など平清盛ゆかりの場所もあります。この近くの「かつら亭」というお店でランチにしました。1時過ぎでおなかペコペコでした(とはいえ、途中でセブンで買ったワッフルと、羊羹を食べてますが・・・)

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ランチは「カキフライ定食」!!!ずっと牡蠣の養殖を見ながら走っていたので、頭の中が牡蠣だらけでした(笑)

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小ぶりながらもジューシーで美味しいカキフライでした。1300円なり。

音戸から本土側の呉に渡るのは、音戸大橋に上るのではなく、渡船があります。日本一短い距離の渡船とか?!小さい船ですが、自転車そのまま載せてOK。自転車込みで150円。

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ここまできたらもうゴールは目前ですが、この先は車通りが多くなるので気を付けながら走ります。呉の港には、海上自衛隊の戦艦や潜水艦が見られます。「この世界の片隅に」の舞台ともなった呉は、今でも海上自衛隊の重要な基地なのですね。

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同じ乗り物だけど・・・・という意味で取りましたが、後ろがボケてる。。。

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ゴールの呉駅には15時前に到着しました(スタートしたのは9時前くらい)。のんびりしたサイクリングでしたが、素晴らしい景観と、整備された道のおかげで、終わってしまうのがもったいない体験でした。

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